東京高等裁判所 昭和25年(う)312号 判決
原判決が所論司法警察員作成の検証調書を証拠として引用していること、右検証調書の冒頭に所論裁判官貞家克己の発した検証許可状を原判示康金権に示して検証した旨の記載があること、及び本件記録に右検証許可状が編綴されていないことは何れも所論の通りであるが、所論検証許可状が記録上見出し得ないからと言つて直ちに令状なくして検証をなしたものと即断すべきでないのみならず、右検証調書の冒頭記載に徴すれば寧ろ前記康金権に対し所論司法警察員が適式に令状を示して検証をなしたものと推認し得られるから、右検証手続が刑事訴訟法第二百十八条所定の手続に違反したものとは云えない。
従つて原判決が所論検証調書を罪証に供したとて何等違法でなく論旨は理由がない。